東京湾 コマセマダイ釣り方 初めてからベテランも...Basic
マダイの船釣りには一つテンヤ、タイラバもありますが、地形や潮流で船の流し方が違うのか、コマセ禁止になっていない久里浜沖、下浦沖、剣崎沖から城ヶ島沖までの東京湾ではコマセマダイ釣りが主流です。
目次
コマセ釣り
オキアミなどのコマセをビシカゴに詰めて振ってマダイを寄せ、ハリに付けたオキアミを食わせるのがコマセ釣りです。
釣行準備
マダイの釣れる時期
マダイは一年を通して釣れますが、水温が下がって深場に落ち活性が低くなる1・2月の真冬と水温が上がって活性が高くなり、あちこち散ってしまう6〜8月の真夏は余り釣れません。
乗っ込みマダイ
産卵で浅場に入った黒い婚姻色のオス、鮮やかな桜ダイのメスが釣れる3〜5月の春の乗っ込みマダイが楽しみです。
秋ダイ
深場に落ちる前にエサを荒食いする9〜11月の晩夏から秋に掛けて、トップ10尾を超えるなどマダイが数釣れます。私のmaxは9尾ですが...
秋ダイと呼ばれ例年9月以降に各地で好期を迎えるが、昨年(2024年)は状況が芳しくないエリアが多かった。「例年より3ヶ月くらい遅いようですね。(2024)年末にようやく始まった感じです」と一義丸・船長
楽天マガジン つり情報 2025/2/1号 20page より引用
地球温暖化で、ちょっと変わってきているようですが...
ワラサフィーバー
マダイと合わせてワラサが釣れる時期があり、朝一1・2時間ワラサ狙いで、その後マダイ狙いになることがあります。ワラサが群れて一日中、大釣りが出来るワラサフィーバーが短期にあり、ワラサ専門船が出ます。
冬ダイ
深場に落ちる直前の12月、脂が乗った冬マダイはとても美味しいです。正月の鯛尾頭付きや刺身に冷凍します。
船宿
お気に入りの船は...
手軽に一人でも乗られる乗合船、仲間数人で気ままな仕立船、平日2人から釣り物リクエスト予約乗合い船、良く釣れてる釣果を盛らない船、のんびり楽しく釣れる船、ゆっくり遅い出船の船、船渡りの無い乗り込み易い船、明るく愛想が良い船長、時合に気合入れてくれる船長...等々好みで分かれます😎

よく行く船宿

<宮川湾 二宮丸>2006年からもう19年、釣り友との定宿です。私の釣果maxはこの船でマダイ5.5kg。乗っ込み、秋から冬のマダイ・ワラサ釣り、夏のカツオ・マグロ釣り、冬から春の ティップラン、中深場五目、ヤリイカ、マルイカ、ヒラメ・ハタ、イワシメバルなど。デカいイシナギも得意です。基本は5名からの仕立て船、平日2名からリクエスト乗合いもやってくれます。風光明媚な宮川港、船脇に駐車可、帰港後に港で支払い(Paypay、クレカ等キャッシュレス可)、港解散です。

<剣崎松輪港 あまさけや丸>よく行くようになった2名からでもお安く乗せてくれる船宿です。探見丸、Tankenmaru SMARTあり。港集合、コロナ禍以降、港で支払い、港解散です。
タックル
好きなタックルは...
アタリを手で感じたい手持ち竿派は扱い易く軽くて誘いっぱなしで疲れないショートロッド、小型電動リールのライトタックル。アタリを目で楽しみたい、のんびり置き竿派は船の揺れを吸収してくれる、しなやかなロングロッド、中型電動リールの標準タックル。あなたはどっち😎
ロッド、リール

ロッド | リール | 道糸 | オモリ | |
標準タックル | 2〜2.5m、6:4調子、30~80号負荷 | シマノFM3000 ダイワ500など | PE 3号 300m | 籠 80号 |
初めて船釣りをする人は標準的タックルのお安いのから入った方が無難かと思います。
釣りが趣味になるようでしたら、標準タックルの他に軽くて、ずっと持っていても楽なライトタックルも試して見ると面白いと思います。
ロッド | リール | 道糸 | オモリ | |
ライトタックル | シマノ ライトゲーム CI4 64 M190 錘負荷20〜60号 94.5g | シマノFM401 | PE 1.5号 200m | 籠 60~80号 |
マダイワラサ ライトタックル | シマノ ミッドゲーム SS TYPE64 M235 錘負荷40〜120号 167g | シマノFM601 | PE 2号 300m | 籠 60~80号 |
私はライトタックルをメインで使い、ワラサが混ざる時や大ダイ狙いはマダイ・ワラサライトタックルを使います😁
道糸PEはリーズナブルなシマノの8本編込み「タナトル8」がお勧めです。
表面が滑らかで潮受けがし難く、棚への到達スピードが速く、糸ふけ少なくオマツリが軽減し、棚ボケを防ぎ易く、アタリを出し易く、アタリを感じ易いようです😆
1.5号以下の細糸で、お祭り時に高切れしたく無い場合は4本編み「タナトル4」が無難なようです🤔
仕掛け
とても重い仕掛けがお勧め...
- ビシカゴ80号が標準。天秤50cm、クッションゴム1m。ハリスは4号10m前後。
- とても重い仕掛けは、エサ取りを素早く抜けて、マダイの眼の前に付けエサを届けます。潮馴染みも、とても良いので手返しが早くなります😄
ライトタックルで誘いっ放しは道糸PE1.5号か2号にビシカゴ60号。潮が早くお祭りしそうな時は20号プラスして80号。天秤は絡みにくい、細めの形状記憶合金製、サルカンは絡みにくい突起が無いのがお勧めです。
ハリスは5m+5mの10m 2段テーパー、共に4号、ハリ側は少し細め3号でも良いですが、4号はヨレにくくサバキ易くマダイも食ってきます。
潮が良い感じに流れている時や早い時は真ん中のスイベル上にオモリ1号とハリ上1.5mにガン玉2号を付けた「とても重い仕掛け」がお勧めです。潮が弱かったり、船下外まで、ふんわり流したい時はオモリ・ガン玉が無いものや12〜15m1本など工夫します。


重い仕掛けとは2段テーパー仕掛けの接続部のスイベル周辺にガン玉を打ったり、ハリのチモト付近にガン玉や中通しオモリなどで仕掛けの重量を重くしたもののこと。重量を増すことで素早く付けエサをタナ付近に届けることができ、さらにロングハリスをいち早く潮になじませる効果もある。
何も付けないストレートハリスの場合は潮になじむのに時間がかかり、タナに届く前にウマズラやフグなどのエサ取りにエサを取られる可能性も高くなる。
楽天マガジン つり情報2023/11/15号 29pageより引用

天秤は形状記憶合金がお勧めです😎グルグル丸めてバックにコンパクトに突っ込んで置け、ストレートで真っ直ぐ当たりを伝えてくれます。
ハリスはスティルス、ブラウンハリスがお勧めです。マダイには見えないのが良いです😎
針は付けエサがズレないケン付き9〜11号がお勧めです。

ハリの結び

力強い南方延縄結びが好きです。
その他の釣り道具
クーラーボックス
30Lくらいで十分です。値段の違いは氷の保ち時間になりますが、遠征しない限りはロープライスで十分です。
バッテリー
船の電源はコネクタ位置が釣座から遠かったり、コネクタが腐食して接触不良で使用中電源が切れたり、一斉に巻き上げると電圧降下することがありますので電動リールのバッテリーは持参しましょう。
便利な小道具
カッパ、ライフジャケット、滑らない長靴、夏の滑らないサンダル、はさみ、フィッシングプライヤー、グラブ、防寒着、防寒グラブ、フィッシングスケールなど。
実釣
集合時間 ...釣座確保
朝は早い、集合時間は冬でも6時、夏は4時半なので起きるのは冬3時、夏1時半とか、寝るのは冬20時、夏18時半とか...早寝、早起きできますか😁
予約したら、釣座の確保。マダイ釣りで釣れる釣れないは絶対に釣り座です😆 腕もありますが...仕立て船だと仲間内で好きな釣座を相談です。乗合船の釣座は早い者勝ち...予約順か、港到着順です。
潮向きと風向きで釣座の釣果が大きく違います。私の好きな釣り座、ミヨシ(船の前の方)は冬場は北風の上げ潮、夏場は南風の下げ潮がコマセが集まって来て良く釣れます。オオドモ(船の一番後ろ)はその逆ですネ。船の揺れに弱い人はオオドモ、揺れには強く排ガスの臭いが苦手な人は広いミヨシがお勧め。ちょっと狭いが揺れも少ないコマセが良く効くドウの間(船の真ん中)は安定して良く釣れます。
釣座を整え釣り場まで
船に乗り込んだら釣り道具を配置して自分の釣り易い釣座を造ります。船は風上に向きますのでミヨシ(船先)からトモ(船の後)に向かってロッドキーパー、コマセカゴとした方がロッドに道糸が絡まなく投入できて良いです。
釣り場まで特に剣崎沖や久里浜沖は決められた開始時間まで、港前で待機し時間になると各船、先を争って突っ走って良い位置に付けます。突っ走る時に仕掛けや道糸が絡まないように、コマセカゴ、バック、予備ロッド、仕掛けが飛んだりしないように注意が必要です。マダイのドラグ調整は、手で引っ張って出てくる、ゆるゆる1.5kg程度、ワラサフィーバーはガチガチです。

エサ付けとコマセ

短め付けエサがお勧め...
尾っぽから2〜3節目で切って、切口からハリを刺して腹に抜き、真っ直ぐにした「短め付けエサ」がヒット率倍増します😎

マダイは食い上がって来て頭と胴だけスパッと食って反転して戻るので短めのエサがハリ掛かりが良いようです。また丸まるとクルクル回ってしまい、マダイは食べられないようです。
オキアミコマセの中からぷっくら身の詰まった形の良いオキアミを都度、拾います。形の良いのがない時期やアミエビコマセの船はオキアミを釣具店などで買って行きましょう。

ビシカゴにはコマセを8分目入れ、コマセがポロポロ出るくらいに穴を調整します。回収したビシカゴにちょうど無くなって1〜2匹あるくらいが良いです。エサ取りが多かったり、余り撒かない方が良い冬季は一つかみ程度でも良いです。

プラカゴの上・下穴は1/2程開けてコマセ調整キャップは2穴程開けて置き、状況に応じて調整します。
投入と回収
常に船下にコマセがあるように...
- 投入して2〜3分経ったらビシカゴを回収、コマセ補充、付けエサチェック、エサ付け、付けエサを取られていれば回収時間を短く、取られて無ければ長くします。
- 他の人の仕掛けが上がっている時は自分の仕掛けはそのまま、他の人の仕掛けが入ってから自分の仕掛けを回収します。常に船下にコマセがあるようにして船にマダイを寄せ続けます。
最初の投入時にビシカゴ上を水面に合わせて電動リールのゼロ調整ボタンを長押ししてカウンターをゼロにします。カウンターは狂って来るのでビシカゴのタナ位置は道糸のマーカーを見て確認しますが、1.5号以下の細いPEだと色が分からないことが多いのでタナでカウンター調整が出来る電動リールは道糸マーカーをずっと目で追わなくて済むので便利です。

ハリスが10m程と長いので投入回収をきちんと段取り良くしないと手前マツリして好期に釣ることが出来なくなることがあります。足元に海水が流れていることが多いので基本は座席か座席後方のスペースに仕掛けを置いて、ハリ先から置き直し、風が強い時はバケツにハリ先から入れます。
隣との間隔がありオマツリし難い時にはハリスは海中のままビシカゴにコマセを詰めて投入し、ハリスを回収しながらリールをロックしてハリ先をチェック、エサ付けして投入すると手返しが良いです。
回収した付けエサがグジャぁと食われてたり、全く無いのは小魚のエサ取りです。エサ取りが多い時は指示ダナより1mとか少し上で待ったり、コマセの量を減らし、タナ下に降ろさずタナで止めて振り出さないようにします。付けエサが無くなっていれば回収までの間を短くしていき、付けエサが丸っと残って居れば次は4分、5分と長くしていきます😎
餌取りが多くマダイも食い上がって来ない時は「とても重い仕掛け」で手返し良く餌取りの中を早く通過させてマダイに餌を多く届けます。


タナ取り
タナ取りで誘い...
- タナ下6〜7m程落とし8〜10秒止めて仕掛けを潮に馴染ませ、コマセを小幅帯状に振り出しながらタナまで巻き上げます。
- タナに止めた後、ハリスが馴染む1〜2分の間にヒットすることが多いです。
- 「とても重い仕掛け」は潮に馴染む時間が短いので、タナ下で止める時間が5〜6秒と短くマダイがが散らず、素早くマダイにアピールし、誘いも止めて待つ間も短くて済むので手返しが早くなり、ヒットが増えます。
タナとはビシカゴを止めて置く水深のことです。以前はビシカゴを底まで落して底からハリス分+何mかの指示タナでしたが、底にドスンと落とすと魚がおどろいて散ってしまうので、最近は海面から何mかの指示タナがほとんどです。
水深が50mとすると、マダイが食いそうな所を底から2mくらいとしてハリス10mだと底から12m上になるので海面からビシカゴを置く指示タナ38mとなります。マダイが浮いてくるともっと上になります。船長がハリス何mで計算しているか、聞いて置くと良いですネ。




誘い上げ〜落とし込み
落ちてくるエサを見て食い上げてくる...
- 上から落ちてくるエサを見付けさせて食わせます。
- タナで10〜20秒待ってアタリが無ければ、スーッとロッドを真上まで誘い上げて、コマセをポロポロ撒きながら、ロッドいっぱい真上で数秒止めて仕掛けが潮に馴染んだら、ゆっくりタナまで落とし込んで誘います。タナで止めて10〜20秒食う間をとり、また誘い上げ、落とし込みの繰り返しです😉
置き竿も大きくゆっくり誘いを入れた方が釣れます。私は手持ちで誘いっぱなしです。探見丸がある船ならば、マダイが来た時に、より頑張って誘います。


ビシカゴを止めて直ぐに上げ下げすると仕掛けがビシカゴや道糸に絡み手前マツリになります。重い仕掛けは潮に馴染むのが早いので数秒止め、手返しが早くなります。手持ちは付けエサを食われた手ごたえがあったり、竿先を見て付けエサが取られた瞬間が分かりますので、直ぐに回収して手返しを良くしましょう😎
ヒットからやり取り、取込み
誘い上げ、落し込みの途中でひったくるようなヒットが多いです。またタナで10〜20秒待って居る時に、グウィーンとヒットします。
ヒットしたらハリを喉奥が引き出して口角に掛けるイメージでグゥイーン、グゥグィとロッドをゆっくり引き絞ります。 竿先を上げた分、ラインを巻きながら竿先を下げます。強い引きはロッドの弾力とロッド送り込みでシノギます。このポンピングはマダイ釣りの醍醐味ですネ😎。最初の突っ込みをシノイだら、ロッドを60°くらいにシナラせた状態でドラグを滑らせながらラインを巻き上げます。
水面下にビシカゴが来たら道糸にテンションを掛けたままロッドをキーパーに掛けます。竿先を持ち上げてビシカゴを引き寄せ、コマセバケツ等に置きます。ハリスを手繰ってマダイを寄せます。
マダイはポッコリと浮いて来ます。最後に暴れて針が外れることがあるのでハリスのテンションは掛けたまま口を水面から出せばおとなしくなります。タモ入れを頼んでタモにマダイを頭から入れるようにハリスで誘導し、スクってもらいます。
血抜き、保冷

まずエラを切って海水バケツで血抜きし、氷を入れたクーラーボックスに海水を少し入れてマダイを直ぐにギンギンに冷やして氷締めしましょう。沖上がりには氷が溶けて塩分濃度が薄まった水に「うまみ成分」が溶け出さないようクーラーの底栓を開けて水を抜いて置くと軽くなるし美味くなります。マダイの上にも氷を追加していっぱいにして帰宅します。家に着いた時と翌朝、フロ場でまた底栓を開けて溶けた水を抜きます。夏場、氷が足らないようだったらペットボトル氷などを追加します。

氷とマダイをどけると、こんな感じでマダイの下にペットボトル氷があるので溶けた水に浸かりません。
片付け
釣り道具洗い、片付け
潮がいっぱい付いている釣り道具を水で洗い流して干して片付けます。リールはドラグを締めてハンドル側を下にしてハンドルを回しながらスプールとその隙間を1分程、流水で洗い流し、ドラグを緩めて乾かします。バッテリーはよく潮気を拭き取って充電します。
魚捌き、保冷
冷やして翌日捌くと旨味が増して美味しく、キッチンペーパーを巻いて水分が取れるように保冷するとさらに甘味・旨味が凝縮します😎 身がいっぱい残るように丁重に捌きます。ちょっと大きなマダイは頭や腹皮、卵なども捌いて調理してもらうと、とても美味しいです。

ウロコ取りはペットボトルの蓋でやっていましたが、鋭いヒレで手が出血することがあったので柄の長いウトコ取りを買いました。安全です😎

ビニール袋の中でウロコを取ると、周囲に飛び散らなくて良いです😉
料理
やはり刺身が淡白に甘くて美味いです。刺身が不得手な人は塩焼きですネ。他にカルパッチョ、漬け、アクアパッツァ、鯛めし、しゃぶしゃぶ等々色々と美味しいです。

まとめ
「マダイに上から落ちてくるエサを見付けさせて食わせる」...これがポイントでしょうか。
釣れると...ああぁ、面白かったぁ〜、なかなか楽しくて眠るのがもったいない😆