落ち葉・土砂が堆積するマンション屋上・ルーフバルコニー手摺外の排水ドレン清掃が意外と重要です
2023年度の理事会役員になった時に、屋上・ルーフバルコニー手摺外の排水ドレン清掃がどうなって居るか気になり確認し、検討しました。
目次
経緯
ルーフバルコニー防水更新 2022年8月
ルーフバルコニーの排水溝に雑草が生えてしまっていたので防水層に根を張り破断している可能性があると言うことでウレタン塗布防水による更新工事が2022年7〜8月に実施されました。
屋上・ルーフバルコニー手摺外 排水ドレン清掃 2023年度検討
きちんと清掃されて居れば、雑草が生えるはずは無いのに、どうなって居るか気になり確認したところ、屋上ドレン清掃を特別清掃する見積りが提示されて居ましたが、設備総合点検で見られておらず、現状どうなって居るか不明のようで、2ヶ所のルーフバルコニーは何も検討されて居ない状況でした。その後、フロント担当者が管理員と屋上と直下階のルーフバルコニーの状況を確認したところ、屋上は大量の落ち葉が1ヶ所のドレン排水目皿に集中して堆積し、直下階のルーフバルコニー手摺外のドレン排水目皿も堆積しているとのことでした。屋上については特別清掃として実施しました。
上記写真は屋上のドレン排水清掃前の状況でしたが、1ヶ所に集中していた落ち葉等が、分散していたので風で動き回るようですが、1ヶ所に集中した時に雨が降るとプールのように溜まってしまう可能性が高いなぁと思いました。
ヒアリングと現調
2ヶ所のルーフバルコニーのうち、1ヶ所の居住者方は、ヒアリングと現調させて頂くとご自分で清掃されており、とても綺麗でしたが、ルーフバルコニー手摺外側にドレン側溝があり、転落する恐れがあるので、ご自分で行わないで共用部なので管理組合で特別清掃する旨、提案してご了解頂き、様子見して頂きました。
入居して数年経った頃、バルコニー床が雨水でいっぱいになって室内に入りそうだったので、慌てて手摺外のドレン側溝に溜まっていた落ち葉などを除去しました。その後はいつも綺麗にしています。
雨が降ると上階ルーフバルコニーから溜まった雨水が滝のように降ってきます。屋上も一度、共用廊下階段に滝のように降ってきたことがありました。
落ち葉土砂等を確認したら、清掃しないとプールのように雨水が溜まって、立上りを超えて滝のように降るようです。立上りの防水層が切れていたりすると下階へ漏水する原因となりそうです。2017年に屋上の階下へ漏水したので屋上アスファルト防水更新工事を行っていますが、この時が屋上から滝のように降ってきたのかなぁ...もう分からないですが🤔
落ち葉が堆積していた、もう1ヶ所については居住者の方に連絡がうまく付かないとのことで、保留となっています。
排水ドレン清掃の必要性
近隣に森、林など高木がある場合、屋上やルーフバルコニー、セットバック屋上に落ち葉等が堆積する可能性があります。台風など強風でビニール袋等が飛んで来ることもあります。
排水ドレンが落ち葉等で詰まってしまうと屋上、ルーフバルコニー、セットバック屋上の立上り(パレペット)を超えて雨水が滝のように流れたり、立上りの防水切れしているところから、下階の室内へ漏水する恐れがありますし、雑草が生えてしまい防水層を痛める可能性があります。
屋上がプールのようになってしまう事例は意外とあるんですネ〜🤔
陸屋根からの漏水の発生しやすい箇所
陸屋根からの漏水の場合、その浸入経路を特定することは容易でない。これは室内側の天井面の漏水によるしみ等が発生している位置から屋外側の防水層の不具合箇所を単純に推定することが難しいためである。しかし、一般的な建物の場合、陸屋根面(防水層の平面部分)から漏水する場合は比較的少なく、以下のような防水箇所の端部等から漏水する場合が多い。
住宅紛争処理技術関連資料集 より引用
- 笠木、パラペット立上り回り
- 電気、給排水等の設備配管の貫通部
- 手すり等の支柱の根元
- 入隅・出隅等平面形状が複雑な部分
- 水勾配の水下部
- 出入口等の開口部回り
- ドレン回り 等
屋上やルーフバルコニー、セットバック屋上の排水ドレンが落ち葉等で詰まってしまい雨水がプールのようになると下階の室内へ漏水する恐れがありますので、排水ドレンを定期的に確認して落ち葉等が堆積しているようでしたら、排水ドレン清掃を行うことが重要です。
管理委託仕様書の確認
管理委託仕様書を確認すると日常清掃業務に外廊下・外階段・ゴミ置場・ペット足洗い場の排水溝清掃・ドレンのゴミ除去がありますが、屋上やルーフバルコニーは記載されて居ませんでした。また総合設備点検では屋上ドレン外観点検が含まれているだけでした。
実施方法が固まったら設備総合点検に「ルーフバルコニー手摺外のドレン外観点検 年4回」、定期清掃に「屋上・ルーフバルコニー手摺外の排水ドレン清掃 年1回」を入れると良いですネ😄
設計上の配慮と管理委託仕様書
当マンションはルーフバルコニー手摺外側に排水ドレンが設けられて居るので、専用使用権の設定外の共用部分ですので、排水ドレン清掃は管理組合業務となりますが、管理委託仕様書に記載されて居ませんでした。居住者の了解を頂いた上で室内経由もしくは室外から排水ドレン清掃を行う必要があります。
設計上の配慮としては排水ドレン清掃を他の一般階と同じように入居者の方に実施頂くようにルーフバルコニーについても水勾配を取りながら手摺内側へ排水ドレンを設計頂けると良かったかなぁと思います😁 またルーフバルコニー外側のセットバック屋上が広い場合には水勾配を取りながら、居室から見えない位置で共用部外部廊下等からアクセス出来るメンテナンス扉設置し近くに排水ドレンを設計頂けると良かったかなぁと思います。
まとめ
設計上の配慮と管理委託仕様書が合って居ないことが、分かった場合は管理方法を検討した上で管理委託仕様書に追記するか、大規模修繕工事等で改修するかが、良いと思ます。
分譲マンションを購入した場合、持ち回りで何年に1回か、理事会役員を担当しますので、屋上やルーフバルコニーの排水ドレン清掃について、ご確認頂けると良いかと思います。